特定技能の求人票(Job Order)をインドネシア大使館で検証する手順|書類・日数・SIP2MIまでの流れ

求人票の大使館検証 書類・日数・SIP2MIまで


インドネシアのP3MI(職業紹介会社)を介して特定技能人材を受け入れる場合、日本側の職業紹介事業者が、求人票(Job Order)・P3MIとの提携契約書・雇用契約書の案を駐日インドネシア大使館に提出し、検証を受けます。検証済みの書類は、P3MIが募集許可(SIP2MI)を申請するときの添付書類になります。

「ジョブオーダーを大使館に通す」とは、だれが何を出す手続なのか。この記事では、駐日インドネシア大使館の案内ページ、インドネシアの現行規程、出入国在留管理庁の資料を2026年10月6日に確認し、整理します。P3MIの説明はP3MIとは?をご覧ください。

インドネシア大使館の求人票(Job Order)検証とは?特定技能でなぜ必要か

大使館が書類を確認し、検証印(規程上の表記は「Terverifikasi/Verified」)を押す手続です。大使館の案内ページは、検証の対象として、日本側の職業紹介事業者(Mitra Usaha。同ページではEPSPとも表記)、求人票、受入企業、雇用契約書の案、送り出しの報告の5つを挙げています。

根拠はインドネシア側の法令です。2017年法律第18号 第9条第2項は、提携先や雇用主になろうとする者からの求人を、労働アタッシェや指名された外務職員が検証しなければならないと定めます。細目を定める移住労働者保護大臣規程2026年第4号(2026年4月22日制定)第17条第1項は次のとおりです。

Surat Permintaan Pekerja Migran Indonesia harus terlebih dahulu dilakukan penandasahan melalui verifikasi oleh Pejabat yang Berwenang.

(移住労働者の求人票は、あらかじめ、権限のある官吏による検証を経て認証を受けなければならない)

規程上の名称は「Surat Permintaan Pekerja Migran Indonesia」で、標準様式の表題が「JOB ORDER/DEMAND LETTER」です。

日本側では、出入国在留管理庁の「手続の解説」が、P3MIを介して新たに受け入れる場合の手続としてこの検証を説明しています。同庁のページは、特定技能でのP3MIの利用を任意としています。P3MIを使わない「直接採用パターン」について同資料が挙げるのは、求人・求職システム(IPKOL)への登録と雇用契約書の登録で、求人票の検証は書かれていません。直接採用の現行の手続は大使館に確認してください。インドネシア側の手続を行ったことを証明する書類を、日本の在留諸申請で提出する必要はないとされています。

だれが、どこに申請するのか?

申請するのは日本側の職業紹介事業者です。入管庁の資料によれば、受入企業は日本側の職業紹介事業者と提携し、その事業者がP3MIと職業紹介の提携契約を結んだうえで、大使館に書類を出します。

提出先は、職業紹介事業者の所在地(拠点が複数あれば本社)で決まります。大使館の案内では、関西・中国・四国・福井は在大阪インドネシア総領事館、それ以外は東京の大使館です。大使館ページの手順は次のとおりです。

  1. 書類をPDFにし、大使館のチェックリストの記号と順番どおりにファイル名を付け、Googleドライブの1つのフォルダにまとめる。
  2. フォルダを共有し、大使館の専用アドレスにメールで申請する。
  3. 大使館が内容を確認する。不備はメールで知らされ、修正はそのメールへの返信で送る。
  4. 確認のメールを受け取ってから、求人票と提携契約書の原本、雇用契約書の案を、窓口(要予約)または郵送(大使館のオンラインフォームに入力し、返信用レターパックを同封)で提出する。
  5. 検証印が押された書類を、窓口(要予約)または返信用レターパックで受け取る。

同ページの冒頭には、当面はPortal Peduli WNI上の求人票アプリを使わず、上の手順で受け付けるとの注記があります。

日本側はどの書類を用意するのか?

大使館は申請を4つの区分に分けています。職業紹介事業者・受入企業・求人票をまとめて検証する区分が「Job Order Lengkap」(一式)です。必要書類は次のとおりです。

書類どの当事者の書類か備考
依頼書・委任状・宣誓書(A1〜A3)職業紹介事業者大使館の様式
有料職業紹介事業許可証(A4)職業紹介事業者インドネシア語訳付き
登録支援機関登録証明書(A5)職業紹介事業者登録支援機関を兼ねる場合。インドネシア語訳付き
登記簿謄本または履歴事項全部証明書(A6)職業紹介事業者インドネシア語訳付き
委任状(B1)受入企業大使館の様式
登記簿謄本(B2)受入企業インドネシア語訳付き。なければ履歴事項全部証明書
事業許可証(B3)受入企業任意
宣誓書(C1)・SIP3MI(C2)P3MI宣誓書は印紙を貼ったもの
求人票 Job Order(D1)職業紹介事業者または受入企業が作成(規程第1条第12号)大使館の様式・英語。署名と社印のある原本。1通につき1分野、受入企業は5社まで
特定技能雇用契約書の案(D2)受入企業(契約の当事者)大使館の様式
提携契約書 PKP/MOU(D3)職業紹介事業者とP3MI署名と社印のある原本

受入企業が個人事業主(農業・漁業など)の場合は、B1〜B3に代えて、事業の概要、農地や漁船の所有を示す書類、宣誓書を出します。

職業紹介事業者と受入企業の検証は、会社や許可に変更がなければそれぞれ1回で足ります。2回目以降は、受入企業を加える区分(New JO & New AO)や、人数枠を追加する区分(JO Only)を使います。

提携契約書の言語は、作成前に大使館へ確認してください。規程2026年第4号 第3条は、インドネシア語と英語の2言語で作成しなければならないとし、加えて配置先の国の公用語などでも作成できるとしています。一方、大使館ページはインドネシア語と日本語で書くよう求め、オンライン翻訳によるインドネシア語の契約書は受け付けないとしています。

何日かかるのか?費用はかかるのか?

大使館ページは、検証印を押すまでの期間を、一式の申請で14営業日、それ以外の3区分で7営業日としています。数え始めは、完全な書類の現物が大使館に届いた時点です。

規程2026年第4号の上限も同じです。同規程は、求人票の認証を申請の受理から7営業日以内(第22条第1項)、提携契約書の認証と同時に申請する場合は14営業日以内(同条第2項)とし、営業日は配置先の国のものによるとしています。

入管庁の「手続の解説」には「費用は無料」「3日程度」とありますが、大使館の現行ページと規程の日数はこれより長くなっています。手数料について、大使館ページに記載はありません。当校は大使館ページの日数での計画をお勧めします。

検証を受けた求人票の有効期間は、検証済みとされた日から最長15か月です(第20条)。提携契約書は最長5年です(第2条第6項)。

大使館が明記している注意点は?

  • 書類の不足・様式違い— 不完全な申請、要件や指定様式に合わない申請は、差し戻しまたは却下される。
  • 原本を先に送る— 大使館の確認メールの前に、原本を送らない。
  • 募集を先に始める— 申請は候補者の募集より前に行う。検証の完了前に買った航空券や出発の遅れについて、大使館は責任を負わないとしている。
  • 人数枠の追加— 前の求人票の分が充足し、報告された後でなければ追加できない。

検証のあと、SIP2MIと候補者の登録にどうつながるのか?

検証済みの書類は、P3MIが募集許可(SIP2MI)を申請するときの添付書類になります。2017年法律第18号 第59条第4項と規程2026年第2号 第25条第2項が求めるのは、提携契約書、求人票、配置契約書の案、雇用契約書の案の4点です。発行の手続は、規程2025年第2号(2026年10月6日時点で有効)が定めています。

  • 申請はP3MIがオンラインで行う(第5条第1項)。
  • 提携契約書・求人票・雇用契約書の案は、あらかじめ在外公館の権限のある官吏の検証を受けていなければならない(第6条第3項)。
  • 発行は、検証の結果が完備と認められてから2営業日以内(第7条第1項)。費用はかからない(第11条)。
  • 有効期間は6か月。1回に限り6か月延長できる(第12条第1項)。

P3MIはSIP2MIを得てから募集と選考に進みます。雇用契約書は、認証を受けた求人票に添付した案に沿っていなければなりません(規程2026年第3号 第4条第1項)。入管庁の資料は、締結した雇用契約書の原本も大使館に提出して確認を受けるとしています。

入管庁の資料によれば、その後は、在留資格認定証明書の交付、本人によるSISKOP2MIへの登録、査証、E-PMI(同資料の表記)の取得と進みます。候補者側の手続はSISKOP2MI登録ガイドとE-KTLNの解説、全体像は受入れの流れをご覧ください。

HINATAの場合

グループのPT. HINATA HUMAN LINKはP3MIです(SIP3MI番号 11072400463380004、2024年11月14日発行)。大使館に出すP3MI側の書類(宣誓書とSIP3MI)の用意と、検証後のSIP2MIの申請は、規程上P3MIが行う手続です。HINATAグループでP3MIにあたるのが同社です。教育と送出はPT. LPK HINATA Indonesiaが担います。

特定技能の費用は紹介フィーのみです。建設・介護・ドライバーは15万円/人、その他は10万円/人で、内定時のみ。月額の管理費はありません。面接・書類発行・候補者紹介は無料です。ご相談は、Japan Desk(日本語対応、平日9:30〜18:30・日本時間)がお問い合わせで受け付けます。

出典

  • 駐日インドネシア共和国大使館「VERIFIKASI JOB ORDER SSW」(特定技能の求人票の検証。2026年10月6日閲覧。ページ末尾の表記は2024年10月、本文は2026年第4号を引用) ― ページ(インドネシア語)
  • 移住労働者保護大臣規程 2026年第4号(提携契約書、代理店契約、提携先の要件、提携先・雇用主等の検証、求人票。2026年4月22日制定)第1条第12号・第2条・第3条・第17条・第19条・第20条・第22条・別紙F ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • 移住労働者保護大臣規程 2025年第2号(SIP2MIの発行と取消。2025年1月9日制定)第5条・第6条・第7条・第11条・第12条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • 移住労働者保護大臣規程 2026年第2号(配置の実施者による配置の手続。2026年2月25日制定)第25条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • 移住労働者保護大臣規程 2026年第3号(雇用契約書の標準・署名・検証。2026年4月22日制定)第4条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • インドネシア共和国 2017年法律第18号「インドネシア人移住労働者の保護に関する法律」第9条・第59条(いずれも制定時のまま。2023年法律第6号による改正と、2026年法律第1号による罰則の調整の対象外) ― 官報掲載版(PDF・制定時の条文)/改正の履歴/2023年法律第6号/2026年法律第1号
  • 出入国在留管理庁「インドネシアに関する情報」 ― ページ
  • 出入国在留管理庁「インドネシア国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(手続の解説) ― PDF/同「インドネシア特定技能外国人に係る手続の流れについて」(フローチャート) ― PDF

※本記事は2026年10月6日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。

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HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。

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