インドネシアの送り出し機関に払う費用の内訳|育成就労・技能実習の監理費・事前講習費と本人負担の上限

送り出し機関の費用 内訳と根拠条文を一覧で

公開 2026.10.16 / 最終更新 2026.10.18 ・ 読了目安 約11分 ・ 執筆 PT. LPK HINATA Indonesia(外国政府認定送出機関 OTIT No. IDN000507)


監理団体がインドネシアの送り出し機関に払う費用は、月額の送出管理費と、入国前の教育にかかる事前講習費が中心です。どちらも監理費として実習実施者から実費で徴収する費用なので、内訳と算出基準を書面で出せる相手かどうかが判断の軸になります。

この記事では、費目ごとに「だれが払うか」「根拠は何か」を、技能実習法施行規則と育成就労法施行規則(2027年4月施行)の条文、公的調査の数字で整理します。当校の金額は費用ページに公開しています。費用以外の確認項目は送出機関の7つのチェックポイントをご覧ください。

送り出し機関に払う費用の内訳は?だれが何を負担するのか

費用項目だれが払うか根拠HINATAの金額
送出管理費(月額)監理団体が送り出し機関へ支払う。原資は実習実施者から徴収する監理費(職業紹介費)技能実習法施行規則 第37条/育成就労法施行規則 第56条5,000円/人・月
事前講習費同上(職業紹介費または講習費)同上1.5万円/人
面接・現地視察・
書類発行・候補者紹介
各機関の料金表による―無料
往路の航空券日本側が負担する場合、監理団体は「その他諸経費」として実習実施者から徴収できる技能実習制度運用要領・育成就労制度運用要領(その他諸経費の例)本人からは徴収しない。貴団体で手配、または当校が代行して実費をご請求
帰国旅費監理団体(育成就労では監理支援機関)技能実習法施行規則 第52条第9号/育成就労法施行規則 第67条第12号―(当校への支払いではありません)
本人が送り出し機関に
払う費用
本人技能実習:保証金・違約金は不可(施行規則 第25条第8号)/育成就労:上限あり(施行規則 第21条)費用ページに公開

監理団体は送り出し機関に何を払うのか?送出管理費と事前講習費

技能実習法第28条第1項は、監理団体が監理事業に関して「いかなる名義でも、手数料又は報酬を受けてはならない」と定めています。例外が同条第2項の監理費で、用途と金額をあらかじめ明示して実習実施者から徴収できます。

監理費の種類は、技能実習法施行規則第37条の表で職業紹介費・講習費・監査指導費・その他諸経費の4つに決まっています。額はどれも実費までです。送り出し機関への支払いは、このうち職業紹介費に入ります。同条の表は、職業紹介費に含められる費用を「募集及び選抜に要する人件費、交通費、外国の送出機関へ支払う費用その他の実費に限る。」としています。

技能実習制度運用要領(令和8年4月版)は「外国の送出機関へ支払う費用」の例として、次の3つを挙げています。

  • 取次ぎに要する費用(人件費、事務諸経費、送出管理費等)
  • 取り次ぐ前に送出機関が行った、入国前講習に該当しない日本語学習・生活指導等の事前講習の費用
  • 取り次ぐ前に送出機関が行った健康診断の費用

一方、監理団体が実施する入国前講習(委託して行う場合を含む)の費用は講習費です。送り出し機関の請求費目が監理費表のどの種類に当たるかを、契約の前に対応づけてください。育成就労でも、施行規則第56条が監理支援費を同じ4種類に分けています。

送出管理費の平均は、公的調査でいくらか

外国人技能実習機構(OTIT)が令和3年9月〜10月に行った監理団体へのアンケート(有効回答631団体)では、監理団体が実習実施者から毎月徴収する費用のうち、「送出機関に支払う費用」(送出管理費)の平均は次のとおりです。

  • 技能実習1号のとき:月額7,077円(定期費用の平均3万551円の23.2%)
  • 2号のとき:月額6,871円
  • 3号のとき:月額5,543円(3号は回答386団体の平均)

いずれも技能実習生1人あたりです。初期費用のうち「入国前講習に要する費用」の平均は2万6,008円でした(監理費表の講習費に当たる費用で、送り出し機関の事前講習とは別の区分です)。国籍別の集計はなく、回答団体全体の平均で、インドネシアだけの数字ではありません。その費目を徴収していない団体も含めた平均です。金額は、監理団体が実習実施者から徴収する額です。

徴収した送出管理費は、減額して払えない

技能実習制度運用要領は「一旦徴収した送出管理費は全額を送出機関へ支払う必要があり、技能実習生の途中帰国や失踪等を理由に送出管理費を減額して支払うことはできません」としています。育成就労制度運用要領(令和8年8月版)は、転籍・途中帰国・行方不明のときに送出管理費の支払義務がどうなるかを、送出機関との契約で明確にしておくことが望まれる、としています。

送り出し機関の見積もりを比べる材料として、当校の会社案内と費用表をお送りします。

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送り出し機関は、費用の算出基準を公表しなければならないのか?

公表が要件です。ただし、技能実習と育成就労で対象が違います。技能実習法施行規則第25条(外国の送出機関の要件、全10号)の第3号はこうです。

団体監理型技能実習生等から徴収する手数料その他の費用について算出基準を明確に定めて公表するとともに、当該費用について団体監理型技能実習生等に対して明示し、十分に理解させることとしていること。

育成就労法施行規則第20条(全10号)の第4号は、次のように変わります。

監理型育成就労外国人等及び監理支援機関から徴収する手数料その他の費用について算出基準を明確に定めてインターネットその他の適切な方法を利用して公衆の閲覧に供する方法により公表するとともに、当該費用について監理型育成就労外国人等及び監理支援機関に対して明示し、十分に理解させることとしていること。

違いは2つです。監理支援機関から徴収する費用も公表の対象に入ること、公表の方法がインターネット等で公衆が閲覧できる形と書かれたことです。監理支援機関の許可申請でも、送出機関が徴収する費用の算出基準を記載した書類が添付書類です(同規則 第43条第1項第10号ニ)。

本人は送り出し機関にいくらまで払うのか?

技能実習で施行規則が定めているのは、保証金・違約金の禁止と、費用への本人の合意です。第25条第8号は、保証金の徴収など名目を問わず本人や親族の財産を管理する行為と、違約金を定める契約をする行為を、過去5年以内にしていないことを送出機関の要件にしています。監理団体も、送出機関と契約を結ぶときにこの点を確認し、契約書に記載します(第52条第5号)。費用の額と内訳は、本人が理解して合意している必要があります(第10条第2項第6号ニ)。出入国在留管理庁の調査(令和3年12月〜令和4年4月)では、技能実習生が来日前に送出機関へ支払った費用の総額は、インドネシア国籍で平均23万1,412円(n=242)、6か国全体で平均52万1,065円(n=1,336)でした。

育成就労では、金額の上限が定められます。施行規則第21条は、本人が送出機関に支払った費用の額の基準を「育成就労計画に記載された報酬の月額に二を乗じて得た額を超えないこと」と定めています。育成就労制度運用要領は、上限を超える分は受入れ側が負担する趣旨だと説明しています。当校の整理では、送り出し機関の費用が高いと、超えた分が日本側に回ります。詳しくは育成就労の本人負担の上限をご覧ください。

往路の航空券と帰国旅費は、だれが負担するのか?

帰国旅費は監理団体の負担です。技能実習法施行規則第52条第9号は、技能実習の終了後の帰国に要する旅費と、第3号技能実習に伴う一時帰国に要する旅費の負担を、監理団体の業務の基準にしています。育成就労では、施行規則第67条第12号が、育成就労の終了後の帰国に要する旅費の負担を監理支援機関に求めています。

往路について、両制度の運用要領は「渡航及び帰国に要する費用」を、監理団体が実習実施者から徴収できるその他諸経費の例に挙げています。育成就労制度運用要領は、上限の対象になる本人の支払いの例に「渡航費」を挙げています。

送り出し機関に費用を確認するときの質問リスト

ここからは法令の要件ではなく、当校からの実務上の助言です。次の7点を書面で確認してください。

  1. 内訳と算出基準が出るか— 「一式」「諸経費」とだけ書かれた行がないか。
  2. 日本側の費目と本人の費目を両方出せるか— 同じ費目を双方から受け取っていないか。
  3. 監理費表のどの種類に当たるか— 職業紹介費、講習費、その他諸経費のどれか。
  4. 通貨と為替— 請求は円か現地通貨か。換算日とレートの決め方。
  5. 途中帰国・失踪・転籍のとき— 送出管理費の支払いがいつ止まるか。
  6. 入国が中止・延期になったときの返金条件— 事前講習費と、本人が払った費用のそれぞれ。
  7. 支払方法と領収書— 送金先口座が契約書に明記されているか。本人に領収書を発行しているか。

HINATAの場合

当校(PT. LPK HINATA Indonesia)が育成就労・技能実習で日本側にお願いする費用は、事前講習費 1.5万円/人と監理費(送出管理費)5,000円/人・月の2つです。面接・現地視察・書類発行・候補者紹介は無料です。

本人から受け取るのは、サービス料と立替実費だけです。それ以外は名目を問わず徴収しません。内訳と実費の金額は費用ページに公開しています。保証金・違約金の徴収、ブローカー経由の募集、貸金業者の斡旋、「一式」表記、ご家族名義での徴収は行いません。

往路の航空券は、貴団体で手配していただくのが最もスムーズです。手配が難しい場合は当校が代行し、実費で貴団体へご請求します。いずれの場合も本人からは一切徴収しません。

設立からの2年間で210名を送り出し、日本入国後の退職・転職は0名、途中帰国・失踪は0件です。費用表と会社案内はお問い合わせからご請求いただけます。校舎と授業は現地視察(無料)でご確認いただけます。

よくある質問

Q. 監理団体が送り出し機関に払う費用には何がありますか?

月額の送出管理費と、入国前の教育にかかる事前講習費が中心です。技能実習法施行規則第37条は、監理団体が実習実施者から徴収できる監理費を職業紹介費・講習費・監査指導費・その他諸経費の4種類とし、職業紹介費に「外国の送出機関へ支払う費用」を含めています。いずれも実費に限られます。

Q. 送出管理費の相場はいくらですか?公的な調査の平均は?

外国人技能実習機構が令和3年9月から10月に行った監理団体へのアンケート(有効回答631団体)では、監理団体が実習実施者から徴収する定期費用のうち「送出機関に支払う費用」の平均は、技能実習1号のとき月額7,077円、2号のとき6,871円、3号のとき5,543円(3号は386団体の平均)でした。国籍別の集計はなく、インドネシアだけの数字ではありません。令和3年の調査で、現在の相場を示すものではありません。

Q. 育成就労では、本人が送り出し機関に払う費用に上限がありますか?

あります。2027年4月施行の育成就労法施行規則第21条は、本人が送出機関に支払った費用の額の基準を「育成就労計画に記載された報酬の月額に二を乗じて得た額を超えないこと」と定めています。

Q. 帰国旅費はだれが負担しますか?

団体監理型の技能実習では監理団体が負担します(技能実習法施行規則第52条第9号)。育成就労では監理支援機関が負担します(育成就労法施行規則第67条第12号)。運用要領は、監理団体がこの費用を「その他諸経費」として実習実施者から徴収できるとしています。

出典

  • 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律 第28条 ― e-Gov法令検索
  • 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則 第10条・第25条・第37条・第52条 ― e-Gov法令検索
  • 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則(令和7年9月30日 法務省・厚生労働省令第4号、2027年4月施行)第20条・第21条・第43条・第56条・第67条 ― e-Gov法令検索/公布時の官報(PDF)
  • 出入国在留管理庁・厚生労働省 編「技能実習制度 運用要領」(令和8年4月)監理費の項 ― 出入国在留管理庁(PDF)
  • 出入国在留管理庁・厚生労働省 編「育成就労制度 運用要領」(令和8年8月)第4章「外国の送出機関に支払った費用の額に関するもの」、第5章 監理支援費の項 ― 出入国在留管理庁(PDF)
  • 外国人技能実習機構「監理団体が実習実施者から徴収する監理費等に関するアンケート調査の結果について」(実施期間:令和3年9月9日〜10月4日)表2 ― 外国人技能実習機構(PDF)
  • 出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査の結果について」(実施期間:令和3年12月10日〜令和4年4月末)表1 ― 出入国在留管理庁(PDF)

※本記事は2026年10月6日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。

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HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。

育成就労では、A1相当の試験に合格し入国前講習を受けて送り出すため、貴団体の入国後講習は最短110時間です(不合格・入国前講習なしの320時間と比べ、1人あたり約29万円の差)。当校の入国前講習は800時間です。

この記事で参照した公式情報

機関資料・ページ
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出入国在留管理庁・法務省公布時の官報(PDF)
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外国人技能実習機構(OTIT)外国人技能実習機構(PDF)

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この記事を書いた人

PT. LPK HINATA Indonesia 編集部(インドネシア・チカラン)。外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)、P3MI(SIP3MI No. 11072400463380004)として、日本語800時間・全寮制の教育と、技能実習・育成就労・特定技能での送り出しを行っています。記事は法令と公的資料を一次資料で確認して書き、制度の変更があれば更新します。

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