特定技能でインドネシア人を新たに採用する手続は、日本側とインドネシア側が交互に進みます。処理の日数が公式に示されているのは、大使館での検証(7または14営業日)、SIP2MIの発行(検証結果が完備と認められてから2営業日以内)、在留資格認定証明書(標準処理期間1か月〜3か月)、査証(問題のない場合、5業務日)の4つです。ほかの段階の日数は、当校が確認した公的資料には見当たりません。
この記事では、インドネシアのP3MI(職業紹介会社)を介して新たに受け入れる場合の手続を、順番・担当・公式の期間で整理します。送り出し機関との提携の進め方は登録支援機関と送り出し機関の提携をご覧ください。
特定技能でインドネシア人を採用する流れは?手続きと期間の一覧
| 段階 | 区分 | だれが動くか | 公式の期間(出典) |
|---|---|---|---|
| 1 技能試験・日本語試験の合格 | 前提※ | 候補者本人 | なし |
| 2 提携契約 | 双方※ | 受入企業、日本の職業紹介事業者、P3MI | なし |
| 3 求人票などの大使館での検証 | インドネシア側 | 日本の職業紹介事業者 | 一式の申請は14営業日、それ以外は7営業日(大使館ページ) |
| 4 SIP2MI(募集許可) | インドネシア側※ | P3MI | 検証結果が完備と認められてから2営業日以内(規程2025年第2号 第7条) |
| 5 募集・選考・面接 | 双方※ | P3MI、受入企業 | なし |
| 6 事前ガイダンス・健康診断・雇用契約 | 日本側※ | 受入企業(支援は委託できる)、本人 | 健康診断は申請日から遡って3か月以内(運用要領) |
| 7 在留資格認定証明書の交付申請 | 日本側 | 受入企業 | 標準処理期間1か月〜3か月(入管庁) |
| 8 証明書の送付 | 日本側 | 受入企業 | 証明書の有効期間は交付日から3か月以内(運用要領) |
| 9 SISKOP2MIへの登録 | インドネシア側 | 本人 | なし |
| 10 査証申請 | 日本側 | 本人 | 問題のない場合、申請受理の翌日から5業務日(外務省) |
| 11 出国前オリエンテーション・E-PMI | インドネシア側 | 本人、P3MI | なし |
| 12 入国・生活オリエンテーション | 日本側 | 本人、受入企業 | 入国後、遅滞なく(運用要領別冊) |
※は当校の整理です。2・3、雇用契約、7〜12の順番と、3・7〜12の区分は、出入国在留管理庁の「手続の解説」によります。4の位置は、インドネシアの規程と大使館ページによる当校の整理です。
募集の前に、何を済ませるのか?
候補者の試験
特定技能1号では、技能と日本語能力を試験などで証明します。技能実習2号を良好に修了した人には、試験を免除する定めがあります(技能は、業務との関連が認められる場合。運用要領 第4章第1節)。日本語試験(国際交流基金日本語基礎テストなど)と技能試験の日程は、入管庁の「試験関係」ページから各実施機関のサイトで確認します。
提携、大使館の検証、SIP2MI
入管庁の資料によれば、受入企業は日本側の職業紹介事業者と提携し、その事業者がP3MIと提携契約を結びます。職業紹介事業者は、求人票(Job Order)、提携契約書、雇用契約書の案などを駐日インドネシア大使館に出します。
大使館のページは、完全な書類の現物が届いてから検証印までを一式の申請で14営業日、それ以外で7営業日としています。インドネシアの規程2026年第4号 第22条も、求人票の認証を7営業日以内、提携契約書と同時の申請は14営業日以内と定めています。入管庁の資料の「3日程度」より長く、当校は大使館ページの日数での計画をお勧めします。書類と手順は求人票の大使館検証にまとめています。
配置を行うP3MIは、募集許可(SIP2MI)を持たなければなりません(規程2025年第2号 第3条)。申請はオンラインで行い、提携契約書・求人票・雇用契約書の案は、あらかじめ検証を受けている必要があります(第5条・第6条)。発行は、検証の結果が完備と認められてから2営業日以内です(第7条)。有効期間は6か月で、1回に限り6か月延長できます(第12条)。
選考から在留資格認定証明書の申請まで、何をするのか?
- 面接— 入管庁の資料は、面接は必ず受入機関が行うとしています。
- 事前ガイダンス— 特定技能基準省令 第3条第1項第1号イは、在留資格認定証明書の交付申請の前に雇用契約の内容などの情報を本人に提供することを、支援計画に記載する支援として定めています。運用要領別冊は、3時間程度が必要と考えられること、雇用契約の締結時以前に行うのが望まれることを示しています。
- 健康診断— 新たに入国する場合、申請の日から遡って3か月以内に医師の診断を受けます(運用要領)。
- 雇用契約— 入管庁の資料は、締結した雇用契約書の原本を駐日インドネシア大使館に出して確認を受けるとしています。
在留資格認定証明書の交付申請は、受入企業が地方出入国在留管理官署に行います。入管庁が示す標準処理期間は1か月〜3か月です。同庁は在留審査処理期間の全国の平均日数を月ごとに公表しており、令和8年7月許可分の特定技能1号(在留資格認定証明書の交付)は64.1日でした(外食業分野の申請を除く。追加資料を求められた場合は提出までの日数を含む)。月ごとに変わる平均の数字です。
入管庁は、中長期在留者などとして入国するインドネシア国籍の人に、2027年1月4日から「結核非発病証明書」の提出を義務付ける予定です。同庁のページは、特定技能外国人を当面の間、対象外としています。
証明書の交付から入国まで、何が残っているのか?
- 証明書の送付— 入管庁の「手続の解説」は、受入企業が原本を本人に郵送するとしています(職業紹介事業者やP3MIを介してもよい)。同庁の別のページによれば、2023年3月17日からは電子メールで受領し、本人に転送することもできます。査証申請での扱いは、申請先に確認してください。
- SISKOP2MIへの登録— 入管庁の資料によれば、査証申請の前に、本人がオンラインで登録し、ID番号の発行を受けます。
- 査証申請— 在インドネシア日本国大使館の特定技能の案内は、必要書類に在留資格認定証明書と登録システム発行のIDの印刷を挙げています(同ページの表記はSISKOTKLN)。外務省は標準処理期間を、問題のない場合で申請受理の翌日から5業務日としています。
- 出国前の手続— 入管庁の資料によれば、本人が査証をSISKOP2MIに登録し、出国前オリエンテーションなどを終えると、移住労働者証(E-PMI)が発行されます。
- 入国後— 空港などへの送迎と、入国後の情報提供(生活オリエンテーション)が支援計画に入ります(特定技能基準省令 第3条第1項第1号ロ・ニ)。運用要領別冊は、生活オリエンテーションを入国後遅滞なく行い、少なくとも8時間以上が必要と考えられるとしています。
インドネシアの規程2026年第2号は、出国前オリエンテーションと生体情報の照合の後に得る電子カードを「E-KPMI」としています(第40条)。入管庁資料のE-PMIと同じものかは、当校では確認できていません。本人の手続はSISKOP2MI登録ガイドとE-KTLNの解説をご覧ください。
P3MIを使わない場合、どこが変わるのか?
入管庁のページは、P3MIの利用を任意としています。「手続の解説」の直接採用パターンによれば、インドネシア側は、受入機関が同国政府の求人・求職システム(IPKOL)に登録して求人することを強く希望しています。締結した雇用契約書は、同システムに電子データで登録する必要があるとされています。表の2〜4はP3MIを介する場合の手続で、在留資格認定証明書の交付申請から後は共通です。直接採用の現行の手続は、大使館に確認してください。P3MIの説明はP3MIとは?にあります。
遅れは、どこで生じるのか?
- 大使館の検証— 大使館ページは、検証の申請を募集より前に行うよう求め、不完全な書類は検証を遅らせるとしています。検証の完了前に買った航空券や出発の遅れに、大使館は責任を負わないとしています。
- 在留資格認定証明書— 入管庁は、4月の就職時期に向けて申請が増え、就労資格の審査期間が長くなる傾向があると注記しています。
- 査証— 外務省は、申請数が多い場合は5業務日を超え、追加書類や照会などが必要な場合は数週間から数か月かかることもあるとしています。
入社日から逆算すると、いつ始めればよいのか?
当校が確認した公的資料に、合計の期間を示したものはありません。処理の日数が示されているのは、表の3・4・7・10だけです(6・8・12は期限や時期の定めです)。ほかの段階には日数の定めが見当たらないため、合計を月数で示すことはできません。
逆算では、期限を重ねて見ます。健康診断は交付申請の前3か月以内、在留資格認定証明書の有効期間は交付日から3か月以内、SIP2MIは6か月(延長1回)、検証済みの求人票は最長15か月です(規程2026年第4号 第20条)。当校の考えでは、入社希望日から査証と出国前の手続の分を戻し、証明書の有効期間に収まるように交付申請の時期を決めるのが現実的です。
HINATAの場合
HINATAは2社体制です。PT. LPK HINATA Indonesiaが教育と送出を担い、PT. HINATA HUMAN LINKがP3MIです(SIP3MI番号 11072400463380004、2024年11月14日発行)。SIP2MIの申請など規程上P3MIが行う手続について、グループでP3MIにあたるのが同社です(P3MI一覧)。
特定技能の費用は紹介フィーのみです。建設・介護・ドライバーは15万円/人、その他は10万円/人で、内定時のみ。月額の管理費はありません。面接・現地視察・書類発行・候補者紹介は無料です。全体像は受入れの流れもご覧ください。ご相談はJapan Desk(日本語対応、平日9:30〜18:30・日本時間)がお問い合わせで受け付けます。
出典
- 出入国在留管理庁「インドネシアに関する情報」 ― ページ
- 出入国在留管理庁「インドネシア国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(手続の解説) ― PDF/同「インドネシア特定技能外国人に係る手続の流れについて」(フローチャート) ― PDF
- 駐日インドネシア共和国大使館「VERIFIKASI JOB ORDER SSW」(特定技能の求人票の検証。2026年10月7日閲覧) ― ページ(インドネシア語)
- 移住労働者保護大臣規程 2026年第4号(提携契約書、提携先・雇用主等の検証、求人票など。2026年4月22日制定)第20条・第22条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
- 移住労働者保護大臣規程 2025年第2号(SIP2MIの発行と取消。2025年1月9日制定)第3条・第5条・第6条・第7条・第12条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
- 移住労働者保護大臣規程 2026年第2号(配置の実施者による配置の手続。2026年2月25日制定)第1条・第39条・第40条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
- 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(平成31年法務省令第5号。特定技能基準省令)第3条 ― e-Gov法令検索
- 出入国管理及び難民認定法 第19条の22 ― e-Gov法令検索
- 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月。令和8年8月20日一部改正)第4章第1節 ― PDF
- 法務省編「運用要領別冊 1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)事前ガイダンス・生活オリエンテーションの項 ― PDF
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(標準処理期間、電子メールでの受領) ― ページ/同「在留資格認定証明書の電子化について」 ― ページ
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(全国の平均日数。月ごとに公表) ― ページ/令和8年7月許可分 ― PDF
- 出入国在留管理庁「【重要】入国前結核スクリーニング(フィリピン、ネパール、ベトナム及びインドネシアの国籍を有する方)」 ― ページ
- 出入国在留管理庁「試験関係」 ― ページ
- 外務省「よくある質問」(査証の審査期間) ― ページ
- 在インドネシア日本国大使館「査証(ビザ)手続 在留資格「特定技能」の場合」 ― ページ/同「査証(ビザ)申請手続についての御案内〔一般的留意事項〕」 ― ページ
※本記事は2026年10月7日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。
HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。
育成就労では、A1相当の試験に合格し入国前講習を受けて送り出すため、貴団体の入国後講習は最短110時間です(不合格・入国前講習なしの320時間と比べ、1人あたり約29万円の差)。当校の入国前講習は800時間です。










