特定技能の海外採用にかかる費用|紹介料・航空券・本人負担はだれが払うか(インドネシアの場合)

特定技能の海外採用 費用はだれが払うのか

公開 2026.10.29 ・ 読了目安 約11分 ・ 執筆 PT. LPK HINATA Indonesia(外国政府認定送出機関 OTIT No. IDN000507)


特定技能の海外採用では、支援の費用(登録支援機関への委託費を含む)を本人に負担させられず、国内の職業紹介事業者も原則として本人から手数料を取れません。帰国旅費は本人負担が原則で、払えないときは受入企業が負担します。入国時の渡航費など送出しに必要な費用は、運用要領別冊が、送出し国の法令やガイドラインを踏まえて全部または一部を受入企業が負担することを「推奨」しています。

費目ごとに「だれが払うか」「根拠は何か」を、条文と出入国在留管理庁・厚生労働省の資料で整理します。当校の金額は費用ページ、提携の進め方は登録支援機関と送り出し機関の提携をご覧ください。

特定技能の海外採用にかかる費用は?だれが何を払うのか

費用項目だれが払うか根拠HINATAの金額
国内の職業紹介事業者
の紹介手数料
受入企業(求人者)。求職者からは原則として徴収できない職業安定法 第32条の3第1項・第2項―
送り出し国側の機関
に日本側が払う費用
相手との契約による―紹介フィー 15万円/人(建設・介護・ドライバー)、10万円/人(その他)。内定時のみ
本人が送り出し国の
機関に払う費用
本人。額と内訳の理解と合意が要件。保証金・違約金は不可上陸基準省令 特定技能1号の基準 第2号・第3号費用ページに公開
入国時の渡航費
(航空券)
受入企業が、送出し国の法令やガイドラインを踏まえて全部または一部を負担することを推奨運用要領別冊(支援)、入管庁Q&A Q82本人からは徴収しない。日本側で手配、または当校が代行して実費をご請求
帰国旅費本人が原則。負担できないときは受入企業特定技能基準省令 第1条第2項第1号、運用要領―
支援の費用(委託費・
通訳・空港送迎など)
受入企業。本人に直接・間接に負担させない特定技能基準省令 第2条第1項第8号―
住居の初期費用本人が借りるときは本人。会社の借上げでは敷金・礼金等を本人に負担させられない運用要領、同別冊(支援)―

特定技能の紹介料はだれが払うのか?職業安定法のルール

国内の有料職業紹介事業者について、職業安定法第32条の3第1項は、次の2つの場合を除き「いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない」と定めています。

  • 第1号:厚生労働省令で定める種類・額の手数料(厚生労働省のパンフレットでは受付手数料・上限制手数料)
  • 第2号:あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表による手数料(同、届出制手数料)

同条第2項は「求職者からは手数料を徴収してはならない」と定めます。例外は厚生労働省令で定める場合だけで、同パンフレットが挙げるのは芸能家・モデルなどです。

厚生労働省のリーフレットは、特定技能の職業紹介には許可などが必要で、登録支援機関であっても別に許可などが要るとしています。入管庁の運用要領も、あっせんは職業安定法の許可・届出のある者から受けることを求めています。

同リーフレットは、国外にわたる職業紹介について、求職者に渡航費用などを貸し付けてはならない、求人者がそれらを貸し付けた求職者を紹介してはならない、保証金を徴収する取次機関を利用してはならない、ともしています。

本人が送り出し国で払う費用に、決まりはあるのか?

あります。上陸基準省令の特定技能1号の基準第3号です。

申請人が特定技能雇用契約の申込みの取次ぎ又は外国における法別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号に掲げる活動の準備に関して外国の機関に費用を支払っている場合にあっては、その額及び内訳を十分に理解して当該機関との間で合意していること。

同第2号は、保証金の徴収など名目を問わない財産の管理と、違約金を定める契約がないことを求めています。受入企業にも、特定技能基準省令第2条第1項第6号が、これらを認識して雇用契約を結んでいないことを求めています。運用要領は、認識して受け入れると欠格事由に当たり、5年間受入れができないとしています。

確認の書類が参考様式第1-16号「雇用の経緯に係る説明書」です。国内の職業紹介事業者と国外の取次機関に払った額と名目を、求職者・求人者の別に書きます。本人が自国等の機関に払った費用は、支払先・名目・金額を書き、本人が署名します。

インドネシア側では、移住労働者保護大臣規程2026年第2号が、P3MIと候補者が結ぶ配置契約(Perjanjian Penempatan)の標準様式を定めています(第33条、別紙I)。様式の第5条には、雇用主が負担する配置費用と、それ以外に本人が負担する費用の、額と内訳を書く欄があります。

当校の費用表と会社案内をお送りします。

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入国時の航空券と帰国旅費は、だれが負担するのか?

帰国旅費は、特定技能基準省令第1条第2項第1号が定めています。本人が帰国に要する旅費を負担できないときは、受入企業が負担します。運用要領は、帰国費用は本人負担が原則だとしています。

入国時の航空券について、入管庁のQ&A(Q82)は、往復の航空運賃の負担を問われ、法務省令では本人が帰国費用を負担できない場合に受入れ機関が負担すると定められている、と答えています。また、送出国の法令に、渡航費など受入れ機関が負担すべき費用の定めがある場合があるとして、駐日大使館への確認を案内しています。

運用要領の別冊(支援)は、渡航前の技能・日本語の教育費や渡航費用など送出しに必要な費用について、受入企業が、送出し国の法令やガイドラインを踏まえて全部または一部を負担することを「推奨」しています。

航空券代を本人に貸し付ける形は、当校は勧めません。運用要領は、一定期間の勤務を条件に貸付金の返済を免除する契約や、退職時に残額を一括で返済させる契約を、「不当に金銭その他の財産の移転を予定する契約」の例に挙げています。

支援委託費と住居の費用は、本人に負担させられるのか?

支援の費用は負担させられません。特定技能基準省令第2条第1項第8号は、1号特定技能外国人支援に要する費用を「直接又は間接に当該外国人に負担させないこと」を受入企業の基準にしています。運用要領は、対象を義務的支援の費用とし、登録支援機関への委託費用、通訳費、出入国時の送迎の交通費を含むとしています。

登録支援機関については、入管法施行規則第19条の21が、支援の費用を本人に負担させることとしている者(第7号)と、委託契約のときに費用の額と内訳を受入企業に示さない者(第8号)を、登録拒否の対象にしています。

住居の初期費用は上の表のとおりです。本人が借主で家賃債務保証業者を使うときの保証料は、受入企業等が負担します(運用要領別冊)。毎月の食費・居住費などには、本人の理解と合意、実費相当などの適正な額、明細書などの提示が要ります(上陸基準省令 特定技能1号の基準 第5号)。

海外採用と国内採用で、費用はどこが違うのか?

当校の整理では、違いは次の2点です。

  • 在留手続:海外採用は在留資格認定証明書の交付申請(手数料なし)と査証。国内採用は在留資格変更許可申請で、許可される在留期間に応じた手数料がかかる(2026年10月1日以降の受付分。窓口申請で1年の許可なら3万3,000円)。
  • 渡航と送り出し国の手続:海外採用では、入国時の渡航費と、送り出し国側の機関への費用・手続が加わる。インドネシアのP3MIを介して受け入れる場合は、日本側の職業紹介事業者が求人票などを駐日インドネシア大使館に出し、求人票の大使館での検証を受ける(移住労働者保護大臣規程2026年第4号。求人票は7営業日以内、提携契約書と同時なら14営業日以内)。

公的な数字として、入管庁の資料では、登録支援機関への支援委託料は1人あたり月額平均28,386円でした(令和4年9月末の在留者のうち有償委託の7万404人分。暫定値)。同庁の令和4年の意識調査では、受入企業が採用の媒体(ハローワーク、民間の職業紹介事業者、監理団体、登録支援機関など)に払った1人あたりの額は、「支払っていない」が40.9%で最多、支払った場合は「10万円以上30万円未満」(26.7%)が最多でした。どちらも、海外採用やインドネシアに限った数字ではありません。

海外の提携先に費用を確認するときの質問リスト

法令の要件ではなく、当校の実務上の助言です。次の5点を書面で確認してください。

  1. 内訳が出るか— 「一式」とだけ書かれた行がないか。
  2. いつ払うか— 内定時か、認定証明書の交付時か、入国時か。月額の費用はあるか。
  3. 返金の条件— 認定証明書が不交付のとき、本人が辞退したとき。
  4. 本人が払う費用— 支払先・名目・金額の一覧が出るか。P3MIを通すなら、配置契約の写しも見る。
  5. 航空券— だれが手配し、だれが払うか。本人への貸付けになっていないか。

HINATAの場合

特定技能でHINATAが日本側にお願いするのは、紹介フィーだけです。建設・介護・ドライバーは15万円/人、その他は10万円/人。内定時のみで、月額の管理費はありません。面接・現地視察・書類発行・候補者紹介は無料です。

往路の航空券は、日本側で手配していただくのが最もスムーズです。手配が難しい場合は当校が代行し、実費で日本側へご請求します。いずれの場合も本人からは一切徴収しません。

本人から受け取るのは、サービス料と立替実費(食事・査証・JFT-Basic・パスポート・健康診断・SSW受験料・E-KTLN)だけです。それ以外は名目を問わず徴収しません。内訳と実費の金額は費用ページに公開しています。ブローカー経由の募集、保証金・違約金の徴収、貸金業者の斡旋、「一式」表記、ご家族名義での徴収は行いません。

ご相談は、Japan Desk(日本語対応、平日9:30〜18:30・日本時間)がお問い合わせで受け付けます。

出典

  • 職業安定法 第32条の3 ― e-Gov法令検索
  • 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(特定技能基準省令)第1条第2項第1号、第2条第1項第6号・第8号 ― e-Gov法令検索
  • 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(上陸基準省令)「法別表第一の二の表の特定技能の項の下欄第一号に掲げる活動」の項 第2号・第3号・第5号 ― e-Gov法令検索
  • 出入国管理及び難民認定法施行規則 第19条の21第7号・第8号(2026年10月7日時点の号数。2027年4月1日施行の改正後は第8号・第9号) ― e-Gov法令検索
  • 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月)第4章第1節(7)保証金の徴収・違約金契約等に関するもの、(8)費用負担の合意に関するもの、第5章 帰国担保措置・労働関係法令の遵守・支援に要する費用の負担の各項 ― 出入国在留管理庁(PDF)
  • 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(運用要領別冊、令和7年4月1日一部改正)第1、第2(3)適切な住居の確保に係る支援・生活に必要な契約に係る支援 ― 出入国在留管理庁(PDF)
  • 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」Q82(2026年10月7日閲覧) ― ページ
  • 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」「在留資格認定証明書交付申請」の手数料の項、「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」(2026年10月7日閲覧) ― 変更許可申請/認定証明書交付申請/手数料の改定
  • 出入国在留管理庁 参考様式第1-16号「雇用の経緯に係る説明書」記載例 ― 出入国在留管理庁(PDF)/様式一覧
  • 厚生労働省・都道府県労働局「職業紹介事業パンフレット―許可・更新等手続マニュアル―」(令和7年4月)「有料職業紹介事業者が徴収することができる手数料」の項 ― 厚生労働省(PDF)
  • 厚生労働省・都道府県労働局「特定技能外国人材の受入れに関する留意点」(2019年4月1日〜) ― 厚生労働省(PDF)
  • 出入国在留管理庁「技能実習制度及び特定技能制度の現状について」(技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議 第1回 資料3)支援委託料の集計、「特定技能制度及び技能実習制度に関する意識調査」(令和4年7月。実施期間:令和4年5月9日〜6月3日、特定技能所属機関の有効回答262機関) ― 出入国在留管理庁(PDF)
  • 移住労働者保護大臣規程 2026年第2号(配置の実施者による配置の手続。2026年2月25日制定)第33条・別紙I ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • 移住労働者保護大臣規程 2026年第4号(提携契約書、代理店契約、提携先の要件、提携先・雇用主等の検証、求人票。2026年4月22日制定)第17条・第22条 ― 移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
  • 駐日インドネシア共和国大使館「VERIFIKASI JOB ORDER SSW」(特定技能の求人票の検証。2026年10月7日閲覧) ― ページ(インドネシア語)

※本記事は2026年10月7日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。

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HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。

育成就労では、A1相当の試験に合格し入国前講習を受けて送り出すため、貴団体の入国後講習は最短110時間です(不合格・入国前講習なしの320時間と比べ、1人あたり約29万円の差)。当校の入国前講習は800時間です。

この記事で参照した公式情報

機関資料・ページ
BP2MI(現 KP2MI)移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
移住労働者保護省 法令情報サイト(PDF)
e-Gov 法令検索e-Gov法令検索
e-Gov法令検索
e-Gov法令検索
e-Gov法令検索
インドネシア外務省ページ(インドネシア語)
出入国在留管理庁・法務省出入国在留管理庁(PDF)
出入国在留管理庁(PDF)
ページ
変更許可申請
認定証明書交付申請
手数料の改定
出入国在留管理庁(PDF)
様式一覧
出入国在留管理庁(PDF)
厚生労働省厚生労働省(PDF)
厚生労働省(PDF)

リンク先は公開時点のものです。制度は改正されるため、最新の内容は各機関の公式ページでご確認ください。誤りに気づかれた場合は 編集方針 の窓口へお知らせください。

この記事を書いた人

PT. LPK HINATA Indonesia 編集部(インドネシア・チカラン)。外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)、P3MI(SIP3MI No. 11072400463380004)として、日本語800時間・全寮制の教育と、技能実習・育成就労・特定技能での送り出しを行っています。記事は法令と公的資料を一次資料で確認して書き、制度の変更があれば更新します。

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