特定技能「介護」でインドネシア人を採用する流れと費用|面接から入国まで

特定技能「介護」 インドネシア採用の流れと費用

公開 2026.11.03 ・ 読了目安 約11分 ・ 執筆 PT. LPK HINATA Indonesia(外国政府認定送出機関 OTIT No. IDN000507)


特定技能「介護」でインドネシアから採用するには、候補者の試験合格と、受入れ法人の協議会への入会(在留申請の前)が必要です。雇用は直接雇用だけで、人数は事業所ごとに日本人等の常勤介護職員の総数までです。支援の費用は本人に負担させられません。

介護事業者と登録支援機関の方に向けて、面接から入国までの手順と費用の負担を整理します。全分野に共通する手続は特定技能でインドネシア人を採用する流れをご覧ください。

特定技能「介護」でインドネシア人を採用する流れと費用は?手順の一覧

段階だれが動くか要件・書類費用と負担
1 協議会への入会受入れ法人在留諸申請の前に入会し、入会証明書を得る入会費・年会費はなし
2 試験の合格候補者介護の技能・日本語の試験と、JFT-Basic(A2.2の判定)またはJLPT N4以上厚労省のページでは各2,000円程度。国外は国ごとの料金
3 求人票などの大使館での検証日本側の職業紹介事業者求人票、P3MIとの提携契約書、雇用契約書の案入管庁の資料は無料としている
4 面接・雇用契約受入れ法人、候補者面接は受入れ機関が行う(入管庁の資料)。直接雇用に限る国内の職業紹介事業者は原則、求職者から手数料を取れない
5 在留資格認定証明書の交付申請受入れ法人介護分野の誓約書、事業所の概要書、協議会の入会証明書の写し申請の手数料は無料
6 SISKOP2MIへの登録・査証候補者システムに登録し、ID番号を得てから査証を申請する本人が海外の機関に払う費用は、額と内訳への合意が必要
7 入国・就労開始受入れ法人空港への送迎などの支援支援の費用は本人に負担させない
8 協議会への外国人情報の登録受入れ法人受け入れた日から4か月以内―

並べ方は当校の整理です。1は5より前に済ませます。3は、インドネシアの職業紹介会社(P3MI)を介する場合の手続です。

候補者は、どの試験に合格する必要があるのか?

厚労省のページは、介護分野の特定技能1号の対象を、次の試験に合格した人としています。

  • 介護特定技能評価試験(技能)— 45問・60分(学科40問、実技5問)。インドネシア語で受けられます。
  • 介護特定技能評価試験(日本語)— 15問・30分。介護のことば、介護の会話・声かけ、介護の文書。
  • 日本語試験— 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)、または日本語能力試験(JLPT)N4以上。

介護の2つの試験は、厚労省の試験結果の公表では、2026年3月実施分まで「介護技能評価試験」「介護日本語評価試験」の名称でした。入管庁の運用要領別冊(2025年4月21日改正)は旧名称のままです。

試験の主催は厚労省です。予約はプロメトリックのサイトで行い、開催国にインドネシアが入っています。同サイトの会場一覧には、ジャカルタなど10都市の会場が載っています(開催のない日や会場があります)。

JFT-Basicは「A2.2」の判定を確認する

分野別運用方針(2026年1月23日閣議決定)は、日本語能力の水準を「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上としています。JFT-Basicは2026年8月から、A1・A2.1・A2.2(A2)を判定し、200点以上がA2.2(A2)です。国際交流基金は、特定技能1号の申請に使えるのはA2.2(A2)と説明しています。2026年7月までの受験で200点以上の結果も使えます。

試験が免除される人

  • 介護職種の技能実習2号を良好に修了した人— 上の試験は免除。
  • 介護以外の職種の技能実習2号を良好に修了した人— JFT-BasicとJLPTは免除。介護の技能・日本語の試験は必要です(運用要領別冊)。
  • 介護福祉士養成施設を修了した人— 免除。
  • EPA介護福祉士候補者として4年間の在留期間を満了した人— 免除。直近の介護福祉士国家試験で、合格基準点の5割以上、かつすべての試験科目群で得点があることなどが条件です。

介護分野に特定技能2号はありません。介護福祉士の資格を取れば、在留資格「介護」で在留できます(運用要領別冊)。

受入れ事業所には、どんな条件があるのか?

介護分野だけの基準は、厚生労働省告示(平成31年第66号)が定めています。

  • 対象の事業所— 介護等の業務を行う事業所であること(第2条第1号)。対象施設は厚労省の一覧で確認します。
  • 人数枠— 事業所ごとに、1号特定技能外国人の数が日本人等の常勤の介護職員の総数を超えないこと(同条第3号)。運用要領別冊によれば、「日本人等」には、在留資格「介護」の人、EPA介護福祉士、永住者などが入ります。技能実習生、EPA介護福祉士候補者、留学生は入りません。
  • 協議会— 協議会の構成員であること(同条第4号)。今の名称は「介護分野における特定技能・育成就労協議会」。厚労省のページによれば、入会証明書は事務局の確認が終わってから通常2週間程度で発行されます。証明書に載っていない事業所では受け入れられません(入会規程 第4条第4項)。
  • 雇用形態— 雇用契約で、労働者派遣の対象としない旨を定めること(告示 第1条)。派遣はできません。

訪問介護などの訪問系サービスに従事させられるのか?

条件つきで可能です。特定技能では2025年4月21日に施行されました。厚労省のページによれば、対象は、介護職員初任者研修課程等を修了し、介護事業所等での実務経験等(1年以上が原則)がある人です。受入れ事業所は、利用者・家族に事前に説明し、次の5つを守ります。

  1. 訪問介護等の業務の基本事項などの研修
  2. 一定期間、責任者等が同行するなどの訓練
  3. 本人の意向を確認したうえでのキャリアアップ計画の作成
  4. ハラスメント防止のための相談窓口の設置など
  5. 不測の事態に備えた、ICTの活用を含む環境整備

従事させる前に、協議会の事務局へ書類を出し、外国人ごとに適合確認書の発行を受けます(入会規程 第6条)。当校の整理では、海外から新たに来る人は、まず施設などで経験を積む前提で配置を考えることになります。

介護の候補者との面接を検討している方へ、当校の会社案内と費用表をお送りします。

費用表・会社案内を請求する

インドネシア側では、どんな手続が必要なのか?

入管庁のページは、インドネシアの職業紹介事業者(P3MI)の利用を任意としています。使う場合と使わない場合の違いは特定技能でインドネシアの送り出し機関は必要か、P3MIの説明はP3MIとは?にまとめています。

P3MIを介する場合は、日本側の職業紹介事業者がP3MIと提携し、求人票(Job Order)などを駐日インドネシア大使館に出して検証を受けます。書類と日数は求人票の大使館検証をご覧ください。

入管庁の資料によれば、在留資格認定証明書の交付後、本人がインドネシア政府のシステム(SISKOP2MI)に登録してID番号を得てから、査証を申請します。本人の手続はSISKOP2MI登録ガイドとE-KTLNの解説にあります。

費用は、だれが何を負担するのか?

  • 保証金・違約金— 本人や親族などが保証金を徴収されず、違約金を定める契約がないこと(上陸基準省令 特定技能1号の基準 第2号)。受入れ法人は、保証金の徴収や違約金の契約があると知りながら雇用契約を結んではなりません(特定技能基準省令 第2条第1項第6号)。
  • 本人が海外の機関に払う費用— 額と内訳を十分に理解して合意していること(上陸基準省令 同 第3号)。
  • 支援の費用— 直接にも間接にも本人に負担させないこと(特定技能基準省令 第2条第1項第8号)。運用要領によれば、対象は義務的支援の費用で、登録支援機関への委託費用を含みます。
  • 帰国旅費— 本人が負担できないときは、受入れ法人が負担します(同省令 第1条第2項第1号)。運用要領は本人負担を原則としています。
  • 入国時の航空券— 運用要領別冊(支援)は、渡航前の教育費や渡航費用などについて、送出し国の法令やガイドラインを踏まえて、受入れ機関が全部または一部を負担することを推奨しています。
  • 紹介料— 国内の有料職業紹介事業者は、原則として求職者から手数料を徴収できません(職業安定法 第32条の3第2項)。

費目ごとの考え方と確認項目は特定技能の海外採用にかかる費用にまとめています。

入国前に、何を準備させておくべきか?

ここからは法令の要件ではなく、当校からの実務上の助言です。教育を任せる相手に、次の4点を確認してください。

  1. 総学習時間と形式— 何時間か。対面か、オンラインか。
  2. 介護の日本語の授業— 一般の日本語とは別に、声かけや記録の練習があるか。
  3. 講師— 日本語の資格と、介護の試験の合格や日本での介護の就労経験があるか。
  4. 面接での確認— 自己紹介だけでなく、声かけの実演を見る。

HINATAの場合

当校(PT. LPK HINATA Indonesia)の2024年度の特定技能「介護」は18名です。日本語は全対面・全寮制で800時間(6か月)、到達目標はA2標準で、JLPT N4は必須です。教務責任者は、JLPT N1と特定技能(介護)の試験の合格者です。

特定技能の費用は紹介フィーのみです。介護は15万円/人で、内定時のみ。月額の管理費はありません。面接・現地視察・書類発行・候補者紹介は無料です。本人から受け取るのはサービス料と立替実費だけで、内訳と実費の金額は費用ページに公開しています。保証金・違約金と航空券代は、本人から徴収しません。

職業紹介は、グループのPT. HINATA HUMAN LINK(P3MI、SIP3MI番号 11072400463380004)が担います。設立からの2年間で、失踪は0件です。ご相談は、Japan Desk(日本語対応、平日9:30〜18:30・日本時間)がお問い合わせで受け付けます。授業は現地視察(無料)でご覧いただけます。

出典

  • 厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」(試験、免除対象者、協議会、訪問系サービス。2026年10月7日閲覧) ― ページ
  • 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令及び特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令の規定に基づき介護分野について特定の産業上の分野に特有の事情に鑑みて当該分野を所管する関係行政機関の長が定める基準(平成31年厚生労働省告示第66号)第1条・第2条 ― 厚生労働省(PDF)
  • 「介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(令和8年1月23日閣議決定)第二 ― 厚生労働省(PDF)
  • 法務省・厚生労働省編「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領―介護分野の基準について―」(令和7年4月21日一部改正。試験名は旧名称) ― 厚生労働省(PDF)
  • 厚生労働省「介護特定技能評価試験(技能)」試験実施要領・「介護特定技能評価試験(日本語)」試験実施要領(令和8年6月一部改正) ― 技能(PDF)/日本語(PDF)
  • 厚生労働省「介護技能評価試験及び介護日本語評価試験の受験料改定について」 ― ページ
  • 介護分野における特定技能・育成就労協議会入会規程(令和8年8月28日)第4条・第6条 ― 厚生労働省(PDF)/「介護分野における特定技能協議会 手続きの流れ(概要)」 ― PDF
  • 厚生労働省「介護分野の1号特定技能外国人を受け入れる対象施設について」 ― PDF
  • 厚生労働省「外国人介護人材の訪問系サービスへの従事について」 ― ページ
  • プロメトリック「介護特定技能評価試験」(試験主催者:厚生労働省。受験可能な言語、開催国、受験資格、再受験規定) ― ページ/「日本国外の試験会場」 ― ページ/「国別受験料金」 ― ページ
  • 国際交流基金「JFT-Basicとは」(判定する日本語能力水準) ― ページ/「よくある質問」(6. 採点と結果通知について 問5・問8) ― ページ
  • 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(平成2年法務省令第16号)特定技能1号の基準 第2号・第3号 ― e-Gov法令検索
  • 特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令(平成31年法務省令第5号)第1条第2項第1号、第2条第1項第6号・第8号 ― e-Gov法令検索
  • 職業安定法 第32条の3 ― e-Gov法令検索
  • 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月)帰国担保措置・支援に要する費用の負担の項 ― PDF/法務省編「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正) ― PDF
  • 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(手数料。2026年10月7日閲覧) ― ページ
  • 出入国在留管理庁「インドネシアに関する情報」 ― ページ/「インドネシア国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(手続の解説) ― PDF

※本記事は2026年10月7日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。

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HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。

育成就労では、A1相当の試験に合格し入国前講習を受けて送り出すため、貴団体の入国後講習は最短110時間です(不合格・入国前講習なしの320時間と比べ、1人あたり約29万円の差)。当校の入国前講習は800時間です。

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この記事を書いた人

PT. LPK HINATA Indonesia 編集部(インドネシア・チカラン)。外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)、P3MI(SIP3MI No. 11072400463380004)として、日本語800時間・全寮制の教育と、技能実習・育成就労・特定技能での送り出しを行っています。記事は法令と公的資料を一次資料で確認して書き、制度の変更があれば更新します。

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