育成就労の受入れ人数枠は、常勤職員数で決まる上限を1〜3年目の合計で数えます。常勤職員30人以下なら最大9人(優良は最大18人)。
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「自社は何人まで受け入れられるのか」「技能実習の枠と何が違うのか」。2027年4月1日に始まる育成就労制度で、監理団体(施行後は監理支援機関)と受入企業からよく聞かれる質問です。施行規則第19条の表、技能実習との違い、常勤職員10人・30人・100人の計算例、技能実習生の数え方を、出入国在留管理庁の公表資料だけを根拠に整理します。
育成就労の受入れ人数枠はどう決まるか
育成就労法施行規則(令和7年9月30日 法務省・厚生労働省令第4号)第19条は、育成就労法第9条第1項第10号の「主務省令で定める数」として、受入企業(育成就労実施者)が受け入れられる育成就労外国人の上限を定めています。基準は申請者の常勤の職員の総数で、監理支援機関を通す監理型の枠は、①一般(基本人数枠。第2項第1号)、②優良な受入企業(基本の2倍。第2項第2号)、③指定区域にある優良な受入企業が優良な監理支援機関の監理支援を受ける場合(基本の3倍。第2項第3号)の3段階です。
| 常勤職員の総数 | ①一般 | ②優良 | ③地方(指定区域) |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 常勤職員総数の20分の3 | 常勤職員総数の10分の3 | 常勤職員総数の20分の9 |
| 201〜300人 | 45人 | 90人 | 135人 |
| 101〜200人 | 30人 | 60人 | 90人 |
| 51〜100人 | 18人 | 36人 | 54人 |
| 41〜50人 | 15人 | 30人 | 45人 |
| 31〜40人 | 12人 | 24人 | 36人 |
| 9〜30人 | 9人 | 18人 | 27人 |
| 8人 | 9人 | 18人 | 24人 |
| 7人 | 9人 | 18人 | 21人 |
| 6人 | 9人 | 18人 | 19人 |
| 5人 | 9人 | 15人 | 16人 |
| 4人 | 9人 | 12人 | 13人 |
| 3人 | 9人 | 10人 | 11人 |
| 2人 | 6人 | 7人 | 8人 |
| 1人 | 3人 | 4人 | 5人 |
省令の3つの表を1つにまとめました。いちばん大きな特徴は、この数が1年あたりではなく、1年目から3年目までの育成就労外国人の合計だということ。出入国在留管理庁のQ&A(Q40)は「1年目から3年目までの育成就労外国人の合計をもって受入れ人数枠を定めています」「同一の事業年度に受入れ人数枠の上限まで育成就労外国人を受け入れることも可能です」と説明しています。
「常勤の職員」には、外国にある事業所に所属する職員と育成就労外国人を含めません(第19条第1項第1号)。同庁の「関係省令等について(概略図)」はさらに、技能実習生も含めず、「特定技能などほかの在留資格の外国人は含む」としています。監理支援機関を通さない単独型は割合で、一般は常勤職員総数の20分の3、優良は10分の3、3未満なら0です(第1項)。
技能実習の人数枠と何が違うか
技能実習の人数枠(技能実習法施行規則第16条)は、1号(1年目)は常勤職員数に応じた表の数まで、2号(2・3年目)はその2倍までという「号ごと」の上限でした。育成就労は号の区分がなくなり、3年分をまとめて数えます。
| 比べる点 | 技能実習(施行規則第16条) | 育成就労(施行規則第19条) |
|---|---|---|
| 枠の数え方 | 1号は表の数まで、2号はその2倍まで。優良は1号2倍・2号4倍・3号6倍 | 1〜3年目の合計で表の数まで。号の区分なし |
| 基本の表(団体監理型/監理型) | 30人以下3人、31〜40人4人、41〜50人5人、51〜100人6人、101〜200人10人、201〜300人15人、301人以上20分の1 | 3〜30人9人、51〜100人18人、201〜300人45人、301人以上20分の3 |
| 3年分の合計 | 表の数×3(30人以下なら1号3人+2号6人=9人) | 表の数そのもの(3〜30人なら9人) |
| 初年度にまとめて受け入れ | 1号は表の数まで | 同一の事業年度に上限まで可(Q&A) |
| 地方の拡大枠 | 規定なし | 指定区域の優良な受入企業が優良な監理支援機関の監理支援を受ける場合、基本の3倍 |
つまり、3年間に在籍できる合計で見れば、一般の枠は技能実習と育成就労で同じです。優良の枠も、6〜30人で18人、51〜100人で36人と、技能実習の優良枠(1号2倍+2号4倍)の3年分と同じ数です。変わるのは「いつ入れるか」の自由度で、初年度に9人をまとめて受け入れることもできます。裏を返せば、上限まで埋めると誰かの育成就労が終わるまで次の受入れはできません。
優良な監理支援機関・受入企業の枠
受入企業が「優良」と認められると枠は基本の2倍です。評価項目は施行規則第19条第1項第2号イ〜ヘの6つで、技能・日本語能力の修得実績、育成就労を行わせる体制、育成就労外国人の待遇、法令違反や行方不明者の発生など問題の発生状況、相談対応など保護・支援の体制と実施状況、地域社会との共生の取組です。各項目の配点の合計が一定の点数以上で優良と認められます(Q45)。この2倍の枠に必要なのは受入企業側の優良だけで(第2項第2号)、概略図も監理型の人数枠の説明で「監理支援機関が優良であることは要件とならない」と注記しています。
基本の3倍になる地方枠(指定区域)は、受入企業が優良であることに加え、監理支援機関も監査の体制や修得実績など5項目(第19条第2項第3号イ〜ホ)で高い水準にあると認められていることが条件です。指定区域は令和7年9月30日の法務省・厚生労働省告示で定められ、Q&A(Q41)によれば、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県以外の道県と、この8都府県のうちの一部の地域です。
計算例:常勤職員10人・30人・100人の受入企業
第19条第2項の表に当てはめた監理型の上限です。3年分の合計なので、毎年同数を受け入れて3年で回す場合の1年あたりの目安も添えました。
| 常勤職員の総数 | ①一般(3年合計) | 毎年均等なら1年あたり | ②優良 | ③地方の優良 |
|---|---|---|---|---|
| 10人 | 9人 | 3人 | 18人 | 27人 |
| 30人 | 9人 | 3人 | 18人 | 27人 |
| 100人 | 18人 | 6人 | 36人 | 54人 |
10人と30人は同じ「3人以上30人以下」の区分なので、どちらも9人です。31人で12人、41人で15人、51人で18人と段階的に増えます。ただし介護・建設・林業は分野の告示で別に数えます(第19条第3項、令和8年3月31日 法務省・厚生労働省告示第1号 第6条)。介護(厚生労働省告示第156号 第4条)は事業所ごとに常勤介護職員の総数で数え、10人以下3人、11〜20人6人、21〜30人9人、31人以上は省令と同じ数(31〜40人12人、51〜100人18人など)。優良は2倍、指定区域の優良は3倍で、事業所の育成就労外国人の総数は常勤介護職員の総数を超えられません。建設(国土交通省告示第784号 第4条)は常勤職員1〜9人が常勤職員と同数、10〜30人が9人、31人以上は省令と同じ表で、常勤職員に1号特定技能外国人を含めません。
人数枠で監理支援機関が実務で気をつけること
枠の数そのものより間違えやすいのは「誰を数えるか」です。
- 在籍中の技能実習生:施行後も技能実習を続ける1号・2号技能実習生は育成就労外国人の数として数えます(Q40、概略図)。3号は技能実習法の枠の対象で、育成就労の数には数えません(運用要領のポイント)。
- 枠に数えない人:やむを得ない事情により転籍した人、育成就労の期間が延長されている人、保護の観点から特別の理由がある人(妊娠・出産等で中断後に再開する場合など)は枠の外です(第19条第4項、概略図)。
- 指定区域の判定:就労先ではなく受入企業の本店所在地(法人は登記簿上の本店所在地、個人は住民票上の住所)です(Q42、運用要領のポイント)。本店が大都市圏なら現場が地方でも3倍の枠は使えません。
- 監理支援機関自身の体制:監理支援の実務に従事する常勤の役職員は2人以上で、受入企業の数を8で割った数、育成就労外国人の数を40で割った数をそれぞれ超えている必要があります(Q33)。
HINATAの場合
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よくある質問
Q. 育成就労の受入れ人数枠は、1年あたりですか、3年間の合計ですか?
1年目から3年目までの合計です。技能実習の1号・2号・3号の区分がなくなり、育成就労法施行規則第19条の表の数が、受入企業に同時に在籍できる育成就労外国人の上限になります。出入国在留管理庁のQ&Aでは、同一の事業年度に上限まで受け入れることも可能とされています。
Q. 常勤職員10人の会社は、育成就労外国人を何人まで受け入れられますか?
監理型の一般の枠なら、常勤職員3人以上30人以下の区分に入るため9人です。優良な受入企業なら18人、本店が指定区域(地方)にあり優良な監理支援機関の監理支援を受ける場合は27人です。介護は事業所の常勤介護職員の数で、建設は別の表で数えます。
Q. いま受け入れている技能実習生は、育成就労の人数枠に数えますか?
1号技能実習生と2号技能実習生は、育成就労外国人の数として数えます。3号技能実習生は技能実習法の人数枠の対象で、育成就労外国人の数には数えません。技能実習生と育成就労外国人は、枠の基準になる常勤職員の数には含めません。
Q. 技能実習の人数枠と比べて、受け入れられる人数は増えますか?
3年間の合計で見ると、一般の枠は技能実習の基本人数枠の3年分と同じ数です。増えるのは、指定区域(地方)にある優良な受入企業が優良な監理支援機関の監理支援を受ける場合で、基本人数枠の3倍になります。ほかに変わるのは、同じ年度に上限までまとめて受け入れられる時期の自由度です。
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当校について:選ばれる5つの理由|費用と本人負担のすべて|現地視察・オンライン面談
出典
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則(令和7年9月30日 法務省・厚生労働省令第4号)第19条(育成就労外国人の数)第1項〜第4項 ― 公布時の官報(PDF)
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則第十九条第二項第三号の規定に基づき法務大臣及び厚生労働大臣が定める区域(令和7年9月30日 法務省・厚生労働省告示) ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき法務大臣及び厚生労働大臣が告示で定める特定の分野を定める件(令和8年3月31日 法務省・厚生労働省告示第1号)第6条 ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 施行規則の規定に基づき介護分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準(令和8年3月31日 厚生労働省告示第156号)第4条(育成就労外国人の数) ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等(令和8年6月23日 国土交通省告示第784号)第4条、附則第2条 ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」育成就労外国人の受入れ人数枠①②、指定区域 ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q33、Q36、Q40〜Q42、Q44、Q45 ― 出入国在留管理庁
- 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度運用要領のポイント」 ― 出入国在留管理庁(PDF)
- 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則 第16条(技能実習生の数) ― e-Gov法令検索
- 出入国在留管理庁「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議(第2回)資料4-3」技能実習生の人数枠 ― 出入国在留管理庁(PDF)
※本記事は2026年10月17日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。
この記事で参照した公式情報
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