リネンサプライ分野は、特定技能1号が2026年6月1日から在留資格の申請が可能になり、育成就労は2027年4月1日に始まります。業務はリネン類の入荷から出荷までの一連の業務です。受入れには、衛生基準の認定を受けた施設であることと、厚生労働省の協議会への加入が必要です。評価試験の日程と実施国は、2026年10月9日時点で厚生労働省・入管庁のページに載っていません。
2026年1月23日の閣議決定で、リネンサプライは特定技能と育成就労の対象分野に新しく加わりました。この記事では、省庁の一次資料を2026年10月9日に確認し、「公表されていること」と「まだ決まっていないこと」を分けて整理します。インドネシア側の送り出し機関は送り出し機関一覧にまとめています。
| 特定技能1号 | 育成就労 | |
|---|---|---|
| 開始 | 2026年6月1日から申請可能 | 2027年4月1日(制度の施行日) |
| 技能の試験 | リネンサプライ分野特定技能1号評価試験 | 1年経過時まで:育成就労評価試験(初級)/終了時まで:特定技能1号評価試験 |
| 日本語 | 「日本語教育の参照枠」A2.2相当以上 | 開始時:A1相当以上または相当する講習の受講/終了時まで:A2.2相当以上 |
| 受入れ見込数 | 4,300人(令和8年度から3年間) | 3,400人(令和9年度から2年間) |
| 雇用形態 | 直接雇用に限る | 直接雇用に限る |
| 協議会への加入 | 在留諸申請の前 | 育成就労計画の認定申請の前 |
| 2号・転籍 | 特定技能2号での受入れはできない | 転籍制限期間は1年 |
特定技能・育成就労の「リネンサプライ」分野はいつから受け入れられるのか?
特定技能1号は、2026年6月1日に在留資格の申請が可能になりました(厚生労働省のお知らせ)。育成就労は、制度が始まる2027年4月1日からです。ここまでの経過は次のとおりです。
- 2026年1月23日— 分野別運用方針(別紙3 リネンサプライ)を閣議決定。
- 2026年4月1日— 特定技能の分野を定める省令の改正(令和8年法務省令第22号)が施行。第3号に「リネンサプライ分野」が入る。
- 2026年4月7日— 上乗せ基準の告示(特定技能は厚生労働省告示第183号、育成就労は同第181号)。第1回特定技能協議会。
- 2026年6月1日— 特定技能の運用要領別冊を公表。在留資格の申請が可能に。
- 2026年7月14日— 育成就労制度の運用要領(リネンサプライ分野)を公表。
- 2026年7月31日— 育成就労協議会を設置し、加入申請の受付が始まる(特定技能協議会は4月7日に設置済み)。
未定(公表されていない)なのは試験です。2026年10月9日時点で、厚生労働省のリネンサプライ分野のページと入管庁の「試験関係」のページに、特定技能1号評価試験と育成就労評価試験(初級)の実施主体・日程・実施国は載っていません。入管庁の試験実施予定一覧表(2026年8月31日現在、9〜11月分)にも、この分野はありません。
どんな業務をさせられるのか?
業務区分は「リネンサプライ」の1つで、従事する業務は「リネン類の入荷から出荷までの一連の業務」です(分野別運用方針)。運用要領別冊は、ホテルや病院などで使われたリネン類の入荷、仕分け、洗濯、乾燥、仕上げ、検品、結束、出荷などを挙げています。
日本人が通常従事する関連業務(使用資材等の運搬、事業所の日常的な清掃など)に付随的に従事することはできます。ただし、専ら関連業務に従事することは認められません。育成就労の業務区分と業務は、特定技能と同じです。
育成就労では、主たる技能を「リネンサプライ仕上げ作業」とします。育成就労の運用要領の審査基準は、リネンを品種別にプレスまたは乾燥の処理をしたあと、畳み、検品、結束するまでの一連の作業と定義しています。
外国人に求める技能と日本語の水準は?
特定技能1号は、リネンサプライ分野特定技能1号評価試験と、「日本語教育の参照枠」A2.2相当以上の試験(JFT-BasicのA2.2相当以上またはJLPTのN4以上)の合格が必要です。運用要領別冊は、この技能試験を「1つのラインのライン長(ラインのリーダー)を担うレベル」を確認するものとしています。
育成就労は段階ごとに水準が決まっています。
- 就労開始まで— A1相当以上(JFT-BasicのA1相当以上またはJLPTのN5以上)か、認定日本語教育機関の「就労のための課程」等での相当する講習100時間以上の受講。
- 開始後1年経過時まで— 育成就労評価試験(初級)とA1相当以上の試験。
- 本人意向の転籍時— 育成就労評価試験(初級)とA2.1相当以上。
- 終了まで— 特定技能1号評価試験とA2.2相当以上。
リネンサプライ分野でインドネシアからの受入れを検討中なら、制度の現状と候補者の準備について日本語でご相談ください。
受入れ企業と支援機関には何が求められるのか?
- 衛生基準の認定を受けた施設— 日本リネンサプライ協会の衛生基準か、医療関連サービス振興会の寝具類洗濯業務に関する基準の認定が必要です。認定は法人単位ではなく施設単位で、事業所に複数の施設があれば、認定を受けた施設でしか従事させられません。更新しなければ要件を満たさなくなります。
- リネンサプライ業を行う事業所で就労させる(厚生労働省の制度の概要ページ)。
- 協議会の構成員になる— 特定技能は在留諸申請の前、育成就労は育成就労計画の認定申請の前に加入します。加入は無料です。
- 直接雇用— 特定技能は、労働者派遣の対象としないことを雇用契約で定める必要があります(告示第183号第1条)。育成就労も派遣の形態では就労させられません。
- 協力と書面の交付— 協議会と厚生労働大臣の調査等に協力し、本人の求めに応じて実務経験を証明する書面を交付します。
登録支援機関と監理支援機関は注意が必要です。厚生労働省のページによれば、自ら受入れ機関になる場合を除き、委託を受けた登録支援機関・監理支援機関は協議会に加入できず、加入手続の代行も認められていません。なお、機構が監理支援機関の許可基準に分野ごとの上乗せ基準がある分野として挙げるのは、介護・工業製品製造業・自動車整備・物流倉庫・漁業の5分野で、リネンサプライは入っていません。許可申請の流れは監理支援機関の許可申請をご覧ください。
受入れ見込数は何人か?
分野全体で、令和8年度から令和10年度までの3年間に7,700人です。内訳は、特定技能1号が令和8年度から3年間で4,300人、育成就労が令和9年度から2年間で3,400人で、いずれも令和10年度末までの受入れの上限として運用されます。
技能実習とはどうつながるのか?
技能実習には対応する職種があります。外国人技能実習機構の移行対象職種一覧(2026年7月29日時点)の「クリーニング(リネンサプライ仕上げ作業)」で、3号には移行できません。機構のお知らせによれば、職種名は「リネンサプライ」から「クリーニング」に変わり、同じ職種に一般家庭用クリーニング作業が加わっています。
- 特定技能1号へ— 技能実習2号(クリーニング職種リネンサプライ仕上げ作業)を良好に修了した人は、当面の間、技能と日本語の試験が免除されます。ほかの職種・作業の2号修了者は、日本語だけが免除されます。
- 育成就労へ— 技能実習の目標試験「リネンサプライ技能実習評価試験(専門級)」は、育成就労の目標試験「リネンサプライ分野特定技能1号評価試験」に対応します。運用要領は、技能実習を3年以上行った人は育成就労計画の認定を受けられない例を挙げています。
インドネシアから受け入れる場合、何を確認するか?
特定技能は、分野にかかわらずインドネシア側の手続があります。P3MI(インドネシアの職業紹介会社)を介する場合は、求人票を駐日大使館で検証します(求人票の大使館検証)。評価試験の日程が公表されていない現在、公表されている要件で使えるのは、技能実習2号(クリーニング職種リネンサプライ仕上げ作業)の良好修了者の試験免除です(当社の整理)。
育成就労は、二国間取決め(MOC)を作成した国からの受入れが原則です。インドネシアは2026年10月9日時点で暫定送出機関リスト(2026年9月30日版)の段階で、取決めはまだ作成されていません。機構は、暫定リストの国の送出機関が関わる監理支援機関の許可は、認定送出機関リストが正式に出された後になるとしています。また機構は、二国間取決めを作成した国のうち推薦状を発行することとされている国については、計画の認定申請(施行日前申請を含む)の際に本人ごとの推薦状が必要とし、協議中でこれを発行することとしている国にインドネシアを挙げています。機構は施行日前申請を2026年9月1日から受け付けています。相手の機関がリストに載っているかは暫定リスト未掲載の記事も参考にしてください。
HINATAの場合
PT. LPK HINATA Indonesia(送出機関番号 IDN000507)は、機構の技能実習の認定送出機関一覧(2026年9月29日版)と、育成就労の暫定送出機関リスト(2026年9月30日版)に掲載されています。日本語教育は全対面・全寮制で800時間(5〜6か月)、到達目標はA2標準で、JLPT N4は必須です。リネンサプライ分野の試験の内容や実施場所が公表され次第、候補者の準備に反映します。
費用は、特定技能は紹介フィーのみ(建設・介護・ドライバーは15万円/人、その他は10万円/人。内定時のみで、月額の管理費はありません)。育成就労・技能実習は、事前講習費1.5万円/人と監理費5,000円/人・月です。本人負担の内訳と実費の金額は費用ページに公開しています。教育の内容は教育ページ、校舎と授業は現地視察(無料)でご確認いただけます。
出典
- 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」 ― ページ/別紙3「リネンサプライ分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定) ― PDF/「分野別運用方針の主要な記載事項」 ― PDF
- 出入国在留管理庁「リネンサプライ分野」(2026年6月1日現在) ― ページ
- 法務省・厚生労働省編「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-リネンサプライ分野の基準について-」(2026年6月1日公表) ― PDF
- 法務省・厚生労働省編「特定の分野に係る育成就労制度運用要領-リネンサプライ分野の基準について-」(2026年7月14日公表) ― PDF
- 令和8年厚生労働省告示第183号(特定技能の上乗せ基準。2026年4月7日) ― PDF/令和8年厚生労働省告示第181号(育成就労の上乗せ基準。2026年4月7日、2027年4月1日から適用) ― PDF
- 厚生労働省「リネンサプライ分野における新たな外国人材の受入れ」 ― お知らせ/制度の概要/特定技能協議会/育成就労協議会/第1回育成就労協議会・第2回特定技能協議会(2026年7月31日)
- 出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の特定技能の項の下欄に規定する産業上の分野等を定める省令(令和8年法務省令第22号による改正後。2026年4月1日施行) ― e-Gov法令検索
- 出入国在留管理庁「試験関係」(在留資格「特定技能1号」に係る試験実施予定一覧表〈2026年8月31日現在〉を含む) ― ページ
- 出入国在留管理庁「インドネシアに関する情報」(特定技能) ― ページ
- 外国人技能実習機構「移行対象職種情報」(2026年7月29日時点) ― ページ/「移行対象職種の更新について(リネンサプライ)」 ― お知らせ
- 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」 ― ページ/「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」 ― ページ/「監理支援機関の許可基準に関し、育成就労産業分野ごとに定める上乗せ基準がある分野」 ― ページ
※本記事は2026年10月9日時点で公表されている資料に基づいています。制度の詳細は変更される可能性があります。個別の申請にあたっては最新の手引きと専門家にご確認ください。
HINATA Indonesia は外国政府認定送出機関(OTIT No. IDN000507)です。創業2年半で約300名を送り出し、失踪は0件。日本語は法令要件のA1ではなくA2を標準にしています。費用は費目をすべて公開し、ブローカーは使いません。
育成就労では、A1相当の試験に合格し入国前講習を受けて送り出すため、貴団体の入国後講習は最短110時間です(不合格・入国前講習なしの320時間と比べ、1人あたり約29万円の差)。当校の入国前講習は800時間です。











